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人気急上昇 海上釣り堀のサーモン攻略マニュアル

今回紹介するのは冬のターゲットとして大人気のサーモンの釣り方。兵庫県の家島にある海上釣り堀水宝さんでの釣りをベースに、この魚の釣り方を紹介します。

 

■今回のフィッシングアドバイザー

オーナーばり/大東哲也

父親の影響で自然と釣りに触れ合い40年以上。少年時代は巨鯉、海では大鯛を狙って串本へ通った。社会人になってソルトルアーと出会い、オーナーばり入社後はジギングに没頭しつつ、現在は企画開発、広報活動を通じて関西エリアのあらゆるジャンルに挑戦中!海上釣堀、鯛ラバ、波止釣り、テンヤ太刀魚等のプロデュース活動を担当。座右の銘はどんな時でも楽しむ!

 

■瀬戸内海でサーモンフィッシング!?

冬の瀬戸内海はかなり水温が下がり、釣れる魚種も限られます。そんな冷たい海水が大好きなのがサケ&マス類。これに着目した海上釣り堀施設がイケスに放流するようになりました。

エサ釣りはもちろんですが、水宝さんをはじめ施設によってはルアーで釣ることもでき、ライトソルトやエリアトラウトファンの間でも人気が上昇中。

他の魚種がオフシーズンを迎える冬、釣って面白く食べて超絶美味しいうえ、調理もしやすい魚なので、エサ釣りファン、ルアーマン問わずみんなが病みつきになるターゲットです。

海上釣り堀がサーモンのフィールド

 

■海上釣り堀のサーモンとは?

水宝さんではギンザケ、サクラマス、トラウトサーモンのほか、同施設の名物で高級ブランドになっている白鷺サーモンなどが放流されています。

ターゲットのギンザケ、トラウトサーモン

こちらが美味と評判のブランド魚白鷺サーモン

 

■タックルについて

・ロッド/アジング、メバリングロッド(6~8ft)

/エリアトラウトロッド(6ftのUL~Lクラス)

/海上釣り堀のさぐり釣り用竿(2.5m前後の短めのもの)

・リール/スピニングリール1000~C3000番

・ライン/道糸3~4号と2号PEなら0.6~0.4(ラインの強さに合わせ2タックル推奨)

・ハリス/2~3号と1.5~0.8号まで(ミチイトに合わせ使い分ける)(ループトゥーループや八の字結びで結束)

海上釣り堀サーモンタックル図

 

■タックル以外で必要なもの

・ひも付き手洗いバケツ

・クーラーボックス30L程度(魚持ち帰り用)と10L程度(飲食物用)

・履物は長靴またはスニーカーでOK(スパイク禁止)

・偏光グラス(サイトフィッシングが有利に)

・先の細いプライヤー

・軍手やタオル(魚を掴むために)※フィッシュグリップはサーモンに不適です。

・キッチンバサミ(エサを切ったりするため)

・ライフジャケット

偏光グラスや細めのプライヤー類を持参のこと

 

■仕掛け

・ジグヘッドリグ

・ミチイトとハリスを直結し、ハリの上(チモト際)にガン玉2B以下を付ける

 

■使用するハリ

・ジグヘッド…湾岸PROヘッド0.6~2gまでの各サイズを用意

・チヌばりなど…OH速攻チヌ(ヒネリなし)3~4号/カン付泳がせ3~4号

サーモンは繊細な一面があり、またジグヘッドにエサを刺すという釣り方は手返し良く時合に釣るため、ハリにほど良い太さと強度があって、エサを付けやすいことが必要です。また魚の活性に合わせ多様な重さを使うのでサイズのラインナップも細かいものがベスト。湾岸PROヘッドはこれらの条件をカバーしておりお勧めです。

適度な太さとエサ持ちが良い湾岸プロヘッド

ジグヘッドは0.6~2gまでを用意

ジグヘッドを使えば飲まれにくい

 

また、単体のハリは、OH速攻チヌ(ヒネリなし)のような軽くて掛りが良いことが条件。このほか、飲まれることも多いので、すぐに結び直せるカン付きバリもお勧め。同じく細軸で掛かりの良いカン付泳がせが適しています。

軽く掛かりに優れたチヌばりが好適

カン付ばりなら結ぶのも容易で手返しもUP

カン付ばりなら結ぶのも容易で手返しもUP

 

■使用するエサ

・定番エサ…オキアミ/色付きオキアミ/ボイルオキアミ 各Mサイズ

・あると良いエサ…冷凍キビナゴ(小)/ブドウ虫/釣り堀用ダンゴ餌

・2g程度のエリアトラウト用スプーン(3~4色、たくさんあればあるほど良い)

・2インチ程度のワーム(軟らかく動きの良いストレート系)

 

各種オキアミ、キビナゴ、ブドウ虫がメインのエサ

エリアトラウト用スプーンも効く

ワームは動きの良いアジング用ストレート系が好適

■各エサの付け方

・オキアミ=尻尾を切ってお尻から刺し、ハリ全体を隠す

・キビナゴ=頭から縫い刺し

・ブドウ虫やダンゴ=ハリ全体を隠すように刺す

※エサは風などでパックごと飛ばないように注意しましょう。

 

オキアミは尾羽を切って尻掛けに

 

■釣り方…基本編

軽いジグヘッドやオモリを使い、ゆっくり落とし込んでいきます。ジグヘッドを使う理由は、ハリ単体の場合よりも飲まれにくく、レンジを効率よく探るのに向いているためです。

自然と沈めるだけで食う時もありますが、チョンチョンとエサを動かして誘ってやるのも有効です。

基本的にエサと魚の姿を見ながら釣れるので、魚がエサを口にしたり、うっすら見えていたエサがフッと消えたら即、あわせてください。

なお、タナが深い場合や、濁りが入っているなど海中が見えないときは、ラインの変化や穂先を見てあわせます。向こうあわせでは掛からないので些細な変化があればとりあえずあわせましょう。

朝一番は食い気が強いので、手返しを良くするためジグヘッドは2gからスタート。ちなみに、朝は太めのラインでも食ってくるので、すばやく釣り上げるためにハリス3~2号のタックルを使うのも作戦です。

仲間が何匹も釣られるうちに、サーモンたちは徐々にスレてきます。ここでジグヘッドを2g→1.5gや、ガン玉を使用したフカセスタイルに変更。一気に軽くすると早くスレてしまうのでじわじわやるのがコツです。

ジグヘッドで食い渋ったらガン玉+チヌばりで攻める

 

また、なるべく上の方にいる高活性な個体から釣っていったほうが手返しが良いので、上の方から食う順番に釣っていくのが数を伸ばすコツです。

なお、エサについては普通のオキアミ、色付きオキアミ、ボイルオキアミをローテーションしながら釣っていきます。まず普通のオキアミではじめ、食いが鈍ったら他のものに変えます。オキアミ以外のエサもローテーションに加えると武器が増えます。

色付きのオキアミをローテーション

■釣り方…応用編

朝マヅメが終わり、徐々に警戒心が芽生えてきたサーモンたちに対しては、仕掛けを「より軽く」「より細く」していくことで対応できます。ジグヘッドなら0.6gまで軽くして、さらに反応が悪ければハリスを0.8号まで徐々に変更していきます。

タナについても、初めは浅いタナで食っていた魚も、徐々に泳層が下がるか、深いタナで食うようになります。このため、「より深く沈める」がキーになります。低層をさぐる時は、それ以上沈めたら網に掛かる水深を把握してください(慣れないうちは、タナ取りオモリ等で底をマークしておくと良い)。

なお、低層まで探っても食わなくなってきたら、エサをチョンチョンと動かしながら誘い上げてくるのが有効です。沈むエサに反応しなくなっても動きながら上昇していくエサにリアクションで食ってきます。

これをさらに応用したのがスプーンやワームによる釣り。「ルアーで釣りたい」という人は、この要領でスプーンやワームをトレースし、誘い方やルアーの形状、カラーを変えてヒットパターンを見つけてください。また、エサでやっていて食わなくなったとき、アクセントとしてルアーを投入するのも技のひとつです。

さて、話をエサ釣りに戻します。オモリをどんどん軽くしていってそれでも食わないときは、完全フカセ(一切オモリを付けない)でエサを落とします。じれったいかもしれませんが、いろんな釣りの最終手段であり、根気良く攻めましょう。

ハリスとガン玉は各太さ、重さを用意し徐々に細く&軽くしていく

 

■ファイトについて

サーモンは一般的な海の魚に比べると口が強くないので、あまり強引なファイトはお勧めしません。また、跳ねさせるとバラシに繋がります。そこで、サオを立てずに寝かし気味にし、緩めのドラグでグリグリと巻いてください。なお、混雑している時などはオマツリの心配もあるので、ほどよく&素早くを心掛け浮かせてください。最後はタモで取り込みますが、差し出したタモに頭から潜り込ませるのが鉄板です。

なお、海上釣り堀では、釣った魚をスカリ(魚を入れておく網)に入れ、納竿時に受付けへ持ち込めば、血抜きなどの処理をしてもらえて楽チンです。

処理場にて血抜きなどの処理もしてもらえる

 

■サーモンの魅力とシーズンの展望

高活性だと大胆で数が釣れるけど、時間の経過とともに繊細な駆け引きが必要になるサーモン。釣りの相手として非常に面白い魚です。アタリをじっと待つのではなく、食うタナを探りながら、エサを変え、誘いを変えて釣っていくスタイルは、ルアーから釣りに入った人の感性にもピッタリマッチします。

そして、釣った後の楽しみが大きいのもサーモンの魅力。とにかく美味しい。お勧めの料理法は何といってもお刺身。野生のサケ・マス類、エリアトラウトのマスは、基本的に生食はできませんが、海上釣り堀のサーモンは刺身で食べられます。

また、火を通す料理ではホイル焼きやムニエル、シンプルに塩焼きもお勧め。ほどよい脂とサケ科特有の濃厚な旨味。口の中でホロホロと砕ける口当たりは最高です。

なお、この魚の釣期ですが、例年1月ごろからスタートしGWごろまで楽しめます(魚の在庫量による)。3~4月は放流される魚が大きくなり、3kgほどの大物が釣れることも。シーズン後半はトラウトサーモンの割合が高くなります。

シーズン後半ほど大型化するが3月頭時点でこのサイズが釣れる

 

ちなみに、水宝さんではサーモン釣りの場合の最低保証はなんと基本7匹(時期によって変わる)。釣りの腕に自信が無くても心配ありません。なので、初心者の方を釣れていくにも最高ですよ。

この日の模様は下記動画でもご視聴できますので、是非ご覧ください。

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