鮎のルアー釣りは普段のタックル+αのライトなスタイルで狙えるので、鮎釣り入門には最適です。
釣って楽しく、涼しくて気持ちよく、食べて美味しい鮎釣りをガッツリ楽しみましょう。
★装備
まずはウェア類ですが、ウェーダーを履いて攻めるという手もありますが、せっかくの綺麗な川ですし、ウェーダーだと動きにくいですので、ライトスタイルガードタイツのようなタイツで攻めると涼しくて、気軽に楽しめるのでオススメです。
これはひざ下ぐらいまでの水に入ること前提としたスタイルなので、もっと深いところに入りたいという方は、ちゃんとした鮎タイツをおすすめします。
足回りはウェーディングシューズでもいいですが、歩きやすいのは断然鮎タビ。
垢が付いている石の上を歩くので、フェルトピン底がおすすめです。私は鮎トップタビⅢを使っています。
取り込みにはタモを使います。
目の細かいタモでないと、アユが抜けたり、鈎が刺さりやすくトラブルが起こりやすいので、友釣り用のタモがベスト。
鮎は傷みやすい魚で活かした状態で氷水に入れて〆たほうが美味しくいただけるので、引き船を使うことをおすすめします。
タモや引き船はベルトにセットすると収まりが良いのですが、この鮎渓流ライトスタイルバッグの鮎ベルトセットは、バッグとしての機能はもちろん、タモホルダーや引き船ホルダーも付いているので、これさえあれば収納関係はばっちり。
特にタモホルダーは、タモに入れた鮎のフックを外す時など両手を使う時にロッドを一時的に入れておくことにも使えます。
★タックル
ルアーアユには専門のタックルが発売されていますので、それを使っていただくのがベストですが、まず始めたいという方は、7~9ftぐらいのエギングロッドやシーバスロッド、トラウトロッドでもOKです。
メインラインはPE0.5号前後で、リーダーはフロロ1.2号前後を1mほどとり、その先に鮎ルアーのスナップのトゥイッチング用かリーリング用を付け、好みの10cm前後の鮎ルアーをセットしてください。
★ルアー
以前はバスやトラウト用のミノーをチューニングして使っていましたが、今は各社専用のルアーを作っているので、それを使うのがベストです。
基本的には水深や流れの速さによって種類を使い分けます。
絶対に底まで潜るルアーを使ってください。底まで潜らないと釣果が激減します。
★フック
鮎ルアーのフックという専用フックがありますので、それを使うのがベストです。
使い分けはその名のまま、バラシが多い時は「キープ重視」、追ってくるけど掛かりにくい時は「掛かり重視」、大型を狙う時は「大鮎用」を選んでいただくだけ。
ハリスは9cm付いていますが、指3本と指4本のところにマーキングがあり、基本は指3本のマーキング付近にハリス止めをセットしてください。根掛かりやリーダー絡みするようなら短く、掛かりが悪い時は長くするのが基本です。
川によっては、ハリスの長さに規制がある場合もあるのでご注意ください。
基本的にはこういった3本錨の他、4本錨やチラシ鈎なんかもありますので、慣れてきたら色んなフックをお試しいただくのが良いと思います。
★ポイントの選び方
釣り方の前にまずポイントの選び方です。
鮎がいるだけのポイントなら結構ありますが、ルアーでの釣りは基本的に縄張りを持っている鮎が縄張りに侵入してきた鮎を体当たりで攻撃したところを掛ける釣りなので、縄張りを持った鮎がいるポイントで釣らないとなかなか釣れません。
縄張りを持つ鮎がいるのは、水通しがよく、エサとなる苔が付きやすい石がある場所です。
基本的には岩が黒や茶色のところが良いのですが、川や時期によって異なりますので、釣りをしながら鮎を釣ったり、見たりして狙いを絞っていくのが良いと思います。
時間に余裕があれば、釣りをする前に橋の上から鮎を見て、どんな色や大きさの石、水深、流れに縄張り鮎がいるかどうかを見てから釣りをすると良いでしょう。
水深に関しては60cmぐらいまでがおすすめです。
深すぎると攻めにくいですし、根掛かりを外しにくくなりますし、流されると危ないのでまずはその水深のポイントを狙いましょう。
★釣り方
狙いの石の上流に立ち、軽く投げるか、ルアーを流して狙いの石へルアーを送りこみます。
フルキャストは不要。遠くに投げるとヒットさせても取り込みに時間がかかり、身切れでのバラシが増えるだけですのでオススメしません。
基本は狙いの石付近で止めて、流れを利用してルアーを動かし、じっくり待つ方法です。
大事なのは、石や底からあまり離さないこと。
流れがあまり無ければ、ロッドを動かして鮎がキラキラと底の苔を食むようなアクションを入れて、縄張り鮎のやる気スイッチを入れてやると良いです。
やる気がマックスの個体がいれば結構すぐ反応してくれますが、無ければじっくり待つのも手です。
ただ、周りに誰もいないような状況なら、やる気があるヤツをテンポよく狙ったほうが早いので、狙いの石を中心に1m範囲ぐらいを10~20秒ほどかけて通し、反応が無ければ次の石を狙うという攻め方もあります。
止めていると反応が良い時もあれば、下流から引き上げていく動きに反応が良い時もあったり、またルアーをドリフトさせて横方向の動きをしたほうが反応が良い時もありますし、トゥイッチが良かったりもありますので、状況に応じて色々試してください。
また、大きな石と石の間や、ぎゅっと狭まった場所では、ルアーをそこに止めて待っていると、上流へ昇ろうとした鮎がルアーの後ろに着こうとして掛かることもありますのでお試しください。
ヒットすれば下流へ向かって流されながら走る場合がほとんどですが、たまに横や上流へ走る場合もあります。
アタリがあってもフッキングは不要です。
身切れさせないようにゆっくりとリールを巻いて寄せてください。
流れの早い場所なら、岸沿いや大きな岩の後ろなど流れの緩い筋に誘導してから寄せてくるのも手です。
近くまで寄せてきたら、タモでキャッチしてください。
大事なことは、常に鋭い鈎を使うということ。
食わせるのではなく、掛ける釣りなので、鈎先が甘いと釣果が激減します。
時々鈎先をチェックし、鈎先が鈍っていたらすぐに交換してください。
使い終わった鈎はダストボックスに入れるか、無ければ帽子に引っ掛けておいて、釣りが終わったら処理してください。
【鮎ルアーのフック】
最近盛り上がりを見せている鮎のルアー釣り。
専用のルアーに友釣り用のイカリやチラシ鈎をセットして釣るのですが、友釣り用の鈎には種類が沢山あり過ぎて、友釣り経験者や上級者ならともなく、初心者の方は何を使えばいいかわからないという方がほとんどだと思います。
そこでおすすめなのが今回ご紹介する「鮎ルアーのフック」。
キープ重視、掛かり重視、大型用の3種類あり、弊社の数多くの鮎鈎と号数の中から、シチュエーション別に最適な鈎と号数をセレクトしました。
使い分けはその名のまま、バラシが多い時やフックが根掛かりする時は「キープ重視」、追ってくるけど掛かりにくい、アタリがあってもはじかれるような時は「掛かり重視」、大型を狙う時は「大鮎用」でOKです。
ハリスは9cmの設定で、指約3本、約4本の位置にマーキングが入っています。
ルアーにもよりますが、基本的には指3本の位置からスタートしていただき、掛かりが悪ければ長くしていただいたり、根掛かりやリーダー絡みをする時は短くしてください。
鮎のルアー釣りは友釣りと同じく食わせる釣りではなく、掛ける釣りです。鈎の鋭さが釣果に直結しますので、マメなフック交換をおすすめします。
シチュエーションに合ったフックセレクトとフック交換で、ぜひ鮎のルアー釣りを楽しんでください。
【鮎ルアーのスナップ】
鮎のルアー釣りにオススメなスナップがそのまんまの名前の「鮎ルアーのスナップ」です。
シチュエーション別に2タイプのラインナップで、
トゥイッチング用は、こちらもそのまんまの名前で、トゥイッチした時の力を逃さない形状で、気持ちよくトゥイッチすることが可能です。
リーリング用はリトリーブ時や流れにのせて止めた時にルアーの動きを引き出すためのラウンドフォルムを採用しています。
どちらも耐力システムを採用しており、破損は少なく、繰り返しのルアー交換でも変形しにくいのが特徴です。
最近、徐々にルアーアユが楽しめる川が各地で増えています。
ルール、マナーを守り、ぜひ一度お楽しみください。
そして、鮎の釣り方には難しいけどめっちゃ面白い友釣りもありますので、この釣りで鮎釣りの楽しさを実感されましたら、ルアーアユで培った知識や経験を活かせるので、そちらにもぜひチャレンジしてみてください。
解説:スタッフ 西浦伸至
●鮎の漁業権がある川で釣りをするには必ず遊漁券が必要です。
●釣行する前に必ずその川の漁協で鮎ルアーが可能かを調べてください。
●鮎ルアーは基本的に自分から下流を狙う釣りですが、友釣りの場合は上流を狙うこともありますので、釣り人の上下15~20mの範囲はルアーを入れたり、入らないよう注意しましょう。
●移動時は基本的に上流部を遠回りし、根掛かりなどで、どうしてもそのエリアに入る時は、一声掛けてください。
●友釣りの方と仕掛が絡むと、相手はオトリが弱る、繊細で高価な仕掛けに傷が入るなどとダメージが大きいので、くれぐれも絡まないように注意してください。
●先行者がいる場合、釣り上がっていれば下流に、釣り下がっているなら上流に入るのがマナーです。