第16話【春こそ小さなトリプルフックに感謝!】
2021年春、依然コロナ禍に包まれた世の中ではありますが、この不便な生活のなかでも許された期間や状況ではごく近所へひとり散歩がてらの釣りに出かけます。正に「楽・近・短」。僕の住む都市部近郊エリア(近郊とは言えウチは相当な田舎ではありますが)での手軽な海釣りと言えばやはりライトゲーム。特に春から初夏にかけてはスズキ(シーバス)にメバル、アジ、チヌなど手ごろな釣りものの盛期でもあります。もちろん手軽さゆえのワンタックル。汎用性が高くそれでいて多少繊細な釣りもできる道具立てで挑みます。皆さんもお気づきかどうかはさておき釣具の進化はすさまじくロッド、リール、ルアー、そしてヘッドライトやプライヤー、ウェアにバッグなど釣りを助けてくれる様々なGOODSもかなりな充実ぶりです。さすがにここ2年は例年ほどの釣行は保てませんがお陰様でこの春の釣果も行けば順調、短時間ながらじゅうぶんに楽しませてもらっています。
繊細なタックルで特にマイクロプラグ(3cm 5cm 7cm…の小さなプラグ類)での釣りが多くなるこの時期、加えてメバル狙いでも大型のスズキなども釣る(釣れてしまう(笑)?)ことも多くなるこの時には「小さくても丈夫なハリの恩恵=小型トリプルフックのありがたさ」を痛感します。オーナーばりでは海のライトゲーム用にもST-26TNやST-36TNを中心に様々なトリプルフックがラインナップされていて非常にありがたい限り。特にメバル釣りでスズキが混在する時には僕にとってST-36TNは手離せません。アベレージサイズのメバルだけならST-26TNでじゅうぶんな強度ですが春のように意外に大きな魚が掛かる場合はたとえ3-5cmのプラグにもST-36TN(#08/16/14など)を多用します。このスモールフックシリーズは例え最小の#18サイズ でもリリースが前提の魚への負担軽減はもちろん、口元へグサリ!時にはモグモグとしたバイト後に口もとにまとわりつくように絡めれたりと刺さりの良さを最大限に活かすためにもバーブレスにして使用しています。
かなり丈夫に作られているスモールフック(トリプル)ですが、さすがにたくさん釣るとか、不意に大物が掛かったりすれば破損もします。僕の場合、特にこれらスモールフックについては釣行からの帰宅時は次回に備えタックルやランディングネットと同様、使用したルアーのはり のチェック(少しでも不安があればスプリットリングと共に即交換!)を行います。一見手間が掛かりそうに思われるかも知れませんが慣れれば問題なし。はり自体の破損はなくても、ついつい小型のルアーケースにびっしりと入れがちな小さなプラグ類は必然的にも海水による 錆びも起こりやすいので、スモールフックが付いたルアーこそ釣行のたびに洗浄や手入れを行ってください。チマチマと家で小さなハリの交換…これもなかなかに楽しいものであります!何せ釣りには行きにくい状況ではありますのでまずは無理なく出来る釣りや釣りに関することを楽しみながら行いましょう!
プロフィール…武田栄(たけだ・さかえ)1967年大阪市生まれ
カルティバフィールドテスター /Go-Phish代表/ 釣り研究家
幼少期の釣りからルアーに目覚めバスフィッシングはもちろん、10代の頃よりいち早く海のルアーゲームに精通、その後様々なスタイルを構築。20代では釣りと同じく楽器(ドラム)演奏にも没頭(2000年ビクターエンターテインメントよりメジャーデビュー)。現在は釣りとともに地元関西の個性派グルーヴァーとしても活躍中。関西最古参SW釣りクラブ会長、老舗ルアーメーカー勤務を経てプライベートブランドGo-Phish(ゴーフィッシュ)を設立。自身の開発アイテムはもちろん様々な釣具メーカーとの企画人気アイテムも多数開発。雑誌メディアでもおなじみ愛称はタケちゃん。その明るい人柄にファンも多い。趣味は「おしゃべり」。合言葉は「ゲームフィッシュは出かたが命!」「楽しくなければ釣りじゃない」