第14話【世の中大変ではありますが…。】
皆様しばらくご無沙汰しておりました。コロナ自粛から少しは釣りにも行けるかと思いきやまさかの大雨続き(泣)長い自粛生活やその後の雨被害などこの春からの様々な被害やご苦労を被った皆様、心痛お察しいたします。釣りを通して僕にできることは限られますが、なんとかみなさん一緒に頑張っていきましょう!
言うまでもなく今回の自粛期間は僕にも相当なものでして、外に出れないストレスや不便さはもちろん、まさかこれほど長く釣りに行かない日が来るとは夢にも思わず…。外出(近出)が可能になって真っ先にいつものご近所釣りでしたが自分の中でも何かが変わっているのがわかります。もちろん前例がない今回のようなことが起きると人間、理性を置き去りにして想定外の様々な思考や行動に出ますね。「釣り人に悪人はいない?」っと僕もそう願ってはいますが自粛が始まった周囲の仲間の行動を見るに普段熱心に釣りに行ってる皆さんほどしっかりと自粛されてました。さすがだと思います! 反面レジャー感たっぷりの「普段はあまり釣りに行かないような人たち」がこの時期とばかり大挙してメジャーなファミリー釣り場に押し寄せたことは驚きと共に怖さも感じましたけど…。僕の場合はしっかりと自粛したあとこのたまったストレスをどう発散するかと思っていると(良いのか悪いのか)行動として「釣りとの付き合いかた」みたいなものが現れてきてまして…!急にまたカヤックに乗り出したり、50を過ぎて背丈ほどもある川の草むらをかき分けてスズキ釣りをしたり、おおよそ30年ぶりにフローターを購入したり…笑。安・近・楽がキーワードの昨今、さらにリアルな環境にもなってきていることでその中でもより楽しめる方法やアイデアを実践し始めています。もしかすると今ではもう忘れ去られようとしているごく手軽な釣りなんかもまたここへ来て再燃するかもしれません!…という訳で、今回はもしかすると皆さんのお役に立てるかもしれない?僕がこの一か月あたりで楽しんだ釣りをご紹介します!
とにかく近所で小物釣り!
雨後の増水時には最注意が必要ですが、普段から散歩がてら手軽に行ける河川や護岸などへは天候が落ち着けば是非。軽めの釣りは何でもOK! 小さな河口付近ならミミズでハゼ狙いとか(釣りにはいい時期なので狙いの魚の時期に見合わなくても幼魚や小型魚ですが何かしらの魚が釣れたりします!)ミミズやゴカイを買って簡単なのべ竿のウキ釣りでもOK! 混雑する波止場のサビキ釣りもいいけどとにかくこちらはゆったり楽しめます!
ニューポイントを開拓するスズキ釣り!
夏場にはよくやる釣りでしたが今年は特に…!関西もとにかく雨続きだったので川は連日増水気味。危険な状況はNGですが増水や濁りが取れかけた頃には日中のスズキ釣り場を開拓しています。濁り具合や水位、潮位、天候などかなり条件を絞り込まないといけませんがうまくハマれば意外な場所が開拓できます。もちろん安全第一、レインギヤはもちろん、タックルも完全装備が必要。暑さとの戦いもあります(笑)…初心者には不向きです。
チヌの底ズルゲーム!
もちろんこれは時期の定番の釣りなんですが今年は見事に梅雨の中ごろから一気に釣れ始めたような気がしてましてここから秋まで、ひと息おいてまた冬から春ととにかく「安・近・楽」が揃ったライトソルトウォーターの釣り。まだ始めていない皆さんやイメージをつかめていない皆さんには是非面白さを知っていただきたいなと思います。…よく引きますからチヌ・キビレ!
定番「アジ・メバルゲーム」
これはほぼ周年、またはアジとメバルの周期で年中楽しめる海のライトゲームの中心的な釣り。関西ではいわゆる「梅雨アジ」シーズン。割とよく引きジグ単(ジグヘッド+ワーム)で狙える手軽なサイズが数釣れる時期ですから特にこれからエントリーする皆さんには是非!
カヤック・フローターの釣り!
ちょっと人気も出すぎたので少しおとなしくしてましたカヤックの釣りも再開(やっぱり最高!短時間で手軽に遊ぶタケダ式「ショアーラインニングスタイルのフィッシングカヤック」)。そして実に30年ぶりに乗ったフローターでバスや内湾の小物釣り!(海のフローター釣りは安全上まったく勧めませんのであしからず)とくにバスにはこれがまた実に新鮮! 必死に漕ぎまくった20代とは裏腹に、ゆっくりとじっくりと山や水辺の景色を見、直接”水”を感じ、同行した仲間の釣りなども見物しながらまずめ時の優雅な時間を過ごします。最近ではなかなか釣具店さんの店頭では見かけられなくなったフローターではありますが最新のフローターは軽量で機能的、カヤックに比べるとそんなに長くは持たないでしょうけど新たな「大人の楽しみ」としてはとても良いかなと思います。くれぐれも安全面のケアーは最優先です。
…という訳で今日7/中旬現在、まだ遠出はせず一部都市でのコロナ感染者数増加傾向も聞かれることもあってまだまだ他府県への釣りはごくわずか、せいぜい車で30分から1時間以内といった場所での釣りです。早く各地の釣り場や仲間との釣りも再開したいところではありますがもう少しは辛抱。反面しょうがなくとは言えこのとおり「近場でより楽しむ方法」も見直すことも出来ています。久々にこの夏はキス釣りもしそうです僕(笑)結局のところ人それぞれあくまで与えられた環境や制約の中でどう楽しむか?が釣りの基本でもありますから釣り人ならではの思考や行動を元に皆さんも自分に応じた楽しめる釣りを模索していきましょう!
プロフィール…武田栄(たけだ・さかえ)1967年大阪市生まれ
カルティバフィールドテスター /Go-Phish代表/ 釣り研究家
幼少期の釣りからルアーに目覚めバスフィッシングはもちろん、10代の頃よりいち早く海のルアーゲームに精通、その後様々なスタイルを構築。20代では釣りと同じく楽器(ドラム)演奏にも没頭(2000年ビクターエンターテインメントよりメジャーデビュー)。現在は釣りとともに地元関西の個性派グルーヴァーとしても活躍中。関西最古参SW釣りクラブ会長、老舗ルアーメーカー勤務を経てプライベートブランドGo-Phish(ゴーフィッシュ)を設立。自身の開発アイテムはもちろん様々な釣具メーカーとの企画人気アイテムも多数開発。雑誌メディアでもおなじみ愛称はタケちゃん。その明るい人柄にファンも多い。趣味は「おしゃべり」。合言葉は「ゲームフィッシュは出かたが命!」「楽しくなければ釣りじゃない」