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徳島津田一文字に花見ガレイを求めて

【釣行日 令和6年3月31日】

春本番を迎えるこの季節は、投げ釣り師たちが毎年楽しみにしている戻りガレイのシーズンになります。

前年の晩秋から冬にかけて産卵したカレイが、春になり体力を回復するためにエサをたくさん捕食し好釣期となるこの時期が、ちょうど桜が咲く頃なので「花見ガレイ」とも呼ばれます。

今回は、そんなシーズン最盛期を迎えた花見ガレイを求めて、徳島へ行ってきました。

【渡船利用で津田一文字へ】

最初は兵庫の淡路島で釣るつもりでしたが、ちょうどこの日は団体の投げ釣り大会が開催されるとのことで、主なポイントは釣り人が多いだろうと考え、少し足を伸ばして徳島の津田一文字へ行くことにしました。

渡船乗り場の風景

朝6時半頃、徳島港沖洲から出船している「ニュータケダ丸」で徳島港の沖合いにある津田一文字の白灯へ渡してもらい、早速セッティングして仕掛けを投入します。

天候は晴れ時々曇り。

小潮で満潮は8:20、干潮は15:39といった潮まわり。

海面は前々日の雨の影響でやや濁りが残っている状況。

水汲みバケツで海水を汲み上げて温度を測ると12.9度でした。

釣り場の風景

海水温度は12.9度と良い感じ

4セット投げ終え、順番に仕掛けを動かして誘いを掛けてみますが、海底はほとんど変化のないのっぺりとした感じで的が絞りにくい様子なので、海面に潮目ができるところを目安に攻めていきます。

エサ取りもおらず、エサがほぼ無傷でかえってくるので、時合いがくればカレイの口に届く可能性は高いと信じてその時を待ちます。しかし、あまり仕掛けを放置するとヒトデがかかり、リールの巻取り時に水の抵抗でやたらと重いので一瞬「もしかして!?」と思ってしまいます。

【突然のドラグ音!】

いく度となくヒトデを釣り上げていると、8時過ぎに「ジーッ」とまさかのドラグ音が!しかしあとが続かず、軽く糸フケを取ってしばし様子を見ることに…あれ?まぼろし?

2、3分が経過し、そっちが動かないなら…と、ドラグを締めて竿を起こし、数回リールを巻くと重みは感じます。「もしカレイなら、充分待ったし…」と自分に言い聞かせて思いっきりアワせると、ぐーんと重い!!

それからリールを巻き続けるとやたらと重い、重いけど中々浮いてこない。ヒトデならヤクルトスワローズの応援傘くらいの大きさか!?とバカなことを考えていると突然強力な締込み!最後に横走りする様に浮いてきた魚体を見ると、カレイ!!しかもいいサイズ。

慌ててご同行して頂いた中村さんにタモをお願いし、そのまま掬って頂いて無事にランディング!測ってみると44cm!しかも肉厚のマコガレイです。実は久し振りの40cmオーバーだったのでとても嬉しかったです。

ファーストヒットがいきなりの良型マコガレイで思わず笑顔に

使用した仕掛けは「港内・湾内カレイアイナメ仕掛

44cmあったマコガレイ このサイズになると肉厚もかなりのもの

【時合い到来】

余韻に浸りながら打ち返していると、今度は中村さんのリールがジーッ!

おお、きましたか!!

頃合いを見計らってアワセを入れ、流れる様な動作で浮かせた魚は紛れもなくカレイ!

今度は私がタモ入れをさせて頂いて無事に取り込み、測ってみるとこれまた40cmオーバーのマコガレイです。

測ってみると41.5cmのぶ厚いマコガレイ

中村さんにも40cmオーバーのマコガレイが!

これでお互い少し気が楽になり、談笑しながら打ち返すもののアタリがなくなってしまい、まったりモードに…

【ドラマはお昼を過ぎてから】

しかし、本当のドラマはこれからでした…

お昼を過ぎたので軽く食事をとりながらエサの点検をしようと1本1本チェックしていると、少し抵抗を感じる竿が。

またヒトデの居食いか?と思いながら聞いてみると、重い…一応、先ほどのこともあるのでラインを送り込んでしばし注視。が、動かない…

よし!と覚悟を決めて糸フケを取り、思いっきりアワせると、またまたグーンっと手応えアリ!
キタか!?

腰を入れ、リールを巻くが中々の手応え!それにしても重い。先ほどのカレイがヤクルトスワローズの応援傘なら、今度は日傘くらいあるんじゃないかと思うほど重い!

竿とミチイトの角度が小さくなり「もう少し…」と思ったところで強烈な締込み!!

おおっ、リールを巻くリズムが狂い、潜られまいと竿を立てるが、もうほぼ垂直。

脇を締めて、背筋がピーンとなりながら何とか浮かせて、またまた中村さんに助けて頂いて無事にネットイン!!

強烈な締込みに耐えながら手中にしたイシガレイ!

この瞬間、二人がハイタッチしたのは言うまでもありません(笑)

引きあげてみると、なんとマコではなくイシガレイでした!どおりでデカイはずです。しかし百戦錬磨のベテランも「デカっ!こんなの久し振りに見たわ」と言われ、もちろん釣った私もびっくりです。

改めてメジャーで測ると、なんと50cmオーバー!!

ビッグサーフ仕掛で仕留めたイシガレイは50.5cmで重量感タップリ!

まさかの釣果に「今日、帰りに交通事故にでも遭うんじゃないか?」と心配しながらも、とても良い釣りになりました。

その後は再び魚の気配がなくなり、船の迎えの時間がきたので午後3時前に納竿としました。

40cmのスカリに入ったカレイたちも窮屈そうにしてます

【一日を振り返って】

この日一日を振り返って良かった点は、たまたま淡路島の実績場が釣り人が多いことが予想されたため、足を伸ばして最近釣果を耳にしない過去の実績場へ入ったこと。

フグやカワハギといったエサ取りがほとんどおらず、エサ残りが良かったので、時合いにカレイの口までエサが届きやすかったこと。

ミチイトを新しく巻き替えていたことと、仕掛けもこまめにチェックを怠らなかったので、大物に対しても安心してやり取りできたこと。

備えあれば憂いなし。タモやスカリも準備しておくと安心です。

【タックル】

投げ竿4.25m・33号
ドラグ付き投げ専用スピニングリール
ミチイト ナイロン4号+テーパーライン
遊動式L型天秤使用

【仕掛け】

オーナーばり
港内・湾内カレイアイナメ仕掛 14号
ビッグサーフ仕掛 14号
抜投カレイ・アイナメ仕掛 13号

【エサ】

アオイソメ・マムシ

上の44cmのマコガレイが小さく見えてしまう50.5cmのイシガレイ(下)

釣り味も良かったがやはり食べて美味しいこの時期のカレイをお造りに

エンガワもりっぱなサイズ!味は格別です

【おしまいに】

ここ数年で各地の漁港や堤防で釣り禁止や立ち入り禁止になった場所が増えています。大きな原因は一部の心無い釣り人によるゴミの放置や駐車問題といったマナー違反によるものです。

いつまでも釣りを楽しめるように、ゴミは持ち帰り、漁業関係者の方々や周囲の人達への気遣いを心掛けましょう。

また安全のためライフジャケットを着用し、なるべく複数人で釣行しましょう。

投げフィールドテスター
奥野太郎

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