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真冬に狙う淡路島の筏カレイ

〜福良湾の筏はチョイ投げ、ガチ投げの二刀流!〜

【釣行日 1月29日・2月12日】

真冬の1月・2月は、関西エリアでカレイを狙うには難しい時期となります。
秋から初冬にかけての乗っ込み期に産卵したカレイが、戻りガレイとして再び好釣期となる春まで活性が下がるため、岸から狙う投げ釣りではポイントが限られてくるからです。

このような時期に、私が年に一度か二度訪れる釣り場があります。それは淡路島の南あわじ市にある「じゃのひれ筏釣りセンター」さんの筏です。
投げ釣り師が大会などで行くポイントとしてはルール上NGかも知れませんが、個人的にカレイを求めて行くならもちろんOK!

ここでは真冬の1月・2月にマコガレイが狙えて、しかも良い日に当たれば数釣りも夢ではありません。
筏のカレイ釣りというと、短い竿を数多く出して足元を狙ったり、チョイ投げでアタリを待つイメージが強いと思いますが、福良湾に浮かぶここの筏には、チヌ釣り用の筏とは離れていて他の釣り人に迷惑を掛けることなく、周囲360度投げ釣りでも狙える筏があります。
今回はそんな少しマニアックな投げ釣り目線で見た筏のカレイ釣りをご紹介したいと思います。

【今シーズンも福良湾の筏へ】

今シーズン最初の釣行は1月29日で、以前釣り番組でご一緒させて頂いたことのある番組リポーターの「のぞみさん」をご案内することに。
のぞみさんはプライベートでも足繁く釣り場に通う本格的な女性アングラーで、是非カレイを釣りたい!食べてみたい!との会話から、今回初筏カレイにチャレンジすることになりました。

当日は朝6:30に受付小屋で乗船手続きを済ませ、7:00頃、目の前の船付き場から実績のある1・2番筏へ渡してもらいました。
ものの5〜6分で到着した後、直近でよく釣れていたといわれる方向へ釣座をセット。


釣り場の風景

【タックルは二刀流】

福良湾は元々投げ釣りのカレイ釣りで人気がある釣り場なので、ポテンシャルは高いところです。
この日のタックルは2パターンで、基本となる足元&チョイ投げ用と、本格的な投げ釣りタックルの二刀流。
日によって釣れるポイントが変化するので、釣れてるポイントを中心に遠・中・近と広く探ります。この日は合わせて9セット出しました。

【仕掛け】

仕掛けには、湾内ということでそれほど潮流の影響が強くないこの釣り場にピッタリな「港内・湾内カレイアイナメ」の13・14号を中心に、基本スタイルの「赤金カレイ2本」の14号を使用。
40㎝オーバーのカレイに備えてハリスも4号以上がオススメです。

【エサ】

この釣り場で使うエサはアオイソメ。
マムシでももちろん釣れますが、アオイソメだけで充分釣れます。
ちなみにアオイソメは房掛けするので、500g準備しました。

【実釣開始】

この日は小潮で、5:20の干潮から11:49に満潮となる潮まわり。
8:00過ぎにはひと通りセットし終えてアタリを待つことに。
待つといっても、時々リールを巻いて仕掛けを動かして誘いを掛けたり、エサをチェックしたりします。
海水温は測ってみると9.6℃で、エサ取りはほとんどおらず退屈な釣りになるのかな…と思っていた8:30頃、のぞみさんの竿に怪しいアタリが!

【初カレイきました〜!】

カレイなら早合わせは禁物なので、しばらく竿先を注視し、イトフケをとって聞いてもらうと「なんか乗ってるかも!?」と、のぞみさん。
よし、竿先を下げて、思い切ってアワセてみましょうか、とアドバイスすると「ヨッ!」と大きく竿をあおってフッキングに成功したようです。
「あっ、重い!なんか乗ってる、なんか乗ってる!」とリールを巻きながら海面に浮いてきたのは…
なんと本命のマコガレイ!しかもまずまずのサイズです。
大切にタモですくい、無事にランディング。
測ってみると35㎝とナイスバディな1匹に「初カレイきました〜」と、のぞみさんも満面の笑顔。
早くもファーストカレイをゲットしました。


初めて釣った良型のマコガレイを手にとても嬉しそうなのぞみさん。


のぞみさんが「港内・湾内カレイアイナメ」で見事に釣り上げたマコガレイ。

【負けてはいられない】

ここを時合いとみて、釣れた足元付近を中心に私も仕掛けを打ち返します。
しかし後が続かず、単発だったのか…と思いはじめ、30〜40m付近に投点を伸ばしてみると、コンコンッ、と竿先にアタリが出ました。
一呼吸おいてアワセを入れると「ズシッ!」と嬉しい手応えです。
ゆっくりと引き寄せ、手前まできたところで底に潜ろうとする反応にカレイだと確信して、慎重に浮かせると…カレイだ!
しっかりフッキングしてるようだったので、豪快に抜き上げると、これも良型のマコガレイ。測ると38㎝あったので、小さくガッ釣りポーズ。


私にも38㎝のマコガレイが!

【まさかの連チャン】

仲良く1匹ずつ釣ったのでリラックスして釣っていると、10:30過ぎにお弁当船が到着。
と、このタイミングでのぞみさんの竿に再びアタリが出ました。1匹目の時と同じ要領でアワセてフッキングもきまり、浮いてきたのはもちろんカレイ!今度は20㎝台後半といったところだが、唐揚げや煮付けにもってこいです。

タモですくって安心した矢先に、のぞみさんの隣の竿にまたまたアタリが!
まじっすか?と半信半疑で海面を覗き込むと…
なんと連チャンで同サイズ位のカレイが姿をみせました。
先ほどのカレイが入ったまま、もう1匹をすくってまとめてゲット!


のぞみさん、まさかの連続ヒット&ゲットでご満悦です。

【ランチタイム】

2匹同時に釣り上げてテンションも上がっていましたが、せっかくお弁当が届いたので、エサを付け替えてアタリを待つ間ランチタイムにすることに。
ここのお弁当は、施設に併設されてるレストラン「太公望」で作られてるのでとても美味しくて、釣行時の楽しみのひとつなのです。
練炭コンロのレンタルもできるので、手を温めたり、お昼にはお湯を沸かして暖かい飲み物やカップ麺を作ることも可能です。


「太公望」お弁当。海で食べると格別です!

【ついに40㎝オーバー登場】

お弁当を食べたあと、2月とは思えないくらいのポカポカ陽気の中、根気よくエサを付け替えて打ち返しと誘いを続けていると、13:00過ぎにまたのぞみさんの竿に明確なアタリが出ました。
すでに3匹を手中におさめたのぞみさん、次なる狙いは夢の40㎝オーバー。
そんな期待を胸に慣れてきた手つきでイトフケをとってスタンバイOK、そしてズシッ!
しかし、なにか今までとは違う様子。
「えっ、これ魚?根掛かり?」と重たそう。それでも大物とのやり取りは慣れているようで、ゆっくり魚を浮かせてくると…
「デカッ!ヤバッ!」と、そんな言葉しか出てこないようなこの日一番の立派なマコガレイ!

もちろんタモで慎重に取り込んで、ここは大きくガッ釣りポーズ…をしたかどうかは定かでないですが、ドヤ顔でハイポーズ。

最後にのぞみさんが大物を仕留めたところで、この日は納竿としました。

14:00過ぎに船頭さんに迎えにきて頂いた際に測ってもらうとなんと41㎝あり、のぞみさんは初筏カレイで、あっさり夢の40㎝オーバーを含む4匹ゲットという輝かしいデビューを果たしました。


猫ちゃんも気になるこの日の二人の釣果。

【2月12日に再び釣行】

前回の釣りで、個人的には38㎝のマコガレイ1匹に終わってしまったので、2週間後の2月12日に再びじゃのひれ筏釣りセンターに行ってきました。
この日は釣友の藤堂さんと二人で前回と同じ1・2番筏へ。
仕掛けは前回と同様「港内・湾内カレイアイナメ」と「赤金カレイ2本」の2種類でスタート。


「港内・湾内カレイアイナメ」と併用した「赤金カレイ2本」

潮汐表によるとこの日は10:10満潮で、16:39に干潮となり、前回と同じ小潮でしたが少し潮の流れが緩く感じました。
足元狙いを基本に、30〜40m位まで投げて様子をみるものの、釣り開始から2時間経ってもアタリがなく少し焦りが出てきます。

【ようやくアタリが!】

10:40頃、ようやく藤堂さんの竿に小さなアタリが出ました。慎重にイトフケを取り、30秒ほど待って大きくアワセると、グッと竿先が曲がったので乗った様子です。
近づいて海面を覗き込むとカレイ!唐揚げサイズではあるものの、本命の姿を見て一安心。


この日のファーストカレイを手にした藤堂さん。

【後が続かず…】

1匹釣れたので、それぞれの仕掛けに新しいエサを付け替えて打ち返しますが後が続きません。

そうこうしてるうちにお弁当が届いたので、船頭さんに状況を報告。
船頭さんのお話では、他の筏の方も釣れてないとのことでしたので、気分転換に早めのお昼としました。

【仕掛けをチェンジ】

潮変わりのタイミングを過ぎても、潮の流れにあまり大きな変化がなかったので、思い切って「港内・湾内カレイアイナメ」から「セイゴフロート」14号に仕掛けを変えることにしました。
その名の通り、本来セイゴやハネ(フッコ)狙いで用いる仕掛けですが、フロート効果で緩い潮の流れでも、よりエサのアオイソメの動きを演出できると思ったからです。
ハリもケン付セイゴなので、エサずれも少なく房掛けも可能です。

【狙い的中】

仕掛けを変えて、投げるポイントも70〜80m付近まで伸ばして探り始め正午を過ぎた頃、私の竿にようやくアタリが出ました。
スーッと竿先を起こして聞いてみると、しっかりと魚信が伝わってきます。
タイミングを見計らってアワセるとズシッ!と確かな手応え。
やり取りを楽しみながら浮かせると…カレイだ。
藤堂さんにタモですくってもらい無事キャッチ!
よく肥えたマコガレイで36.5㎝とまずまずのサイズで、なにより美味しそう。


プクッとよく肥えた36.5㎝のマコガレイ!

【ポイントにも変化が】

ここを先途と気持ちを集中させて、釣れたポイントを中心に中・遠投に切り替えます。こうなると投げ釣りの本領発揮です。
最初の1匹から30分を過ぎた頃、再びアタリが出ました。
これも無事に釣り上げて、測ると36.5㎝と同サイズでこれまた美味しそう。
続いて藤堂さんも釣り、サイズアップを果たしました。


仕掛けをチェンジしたことが功を奏して2匹目をゲット!


藤堂さんもサイズアップを果たしました。

【終了前にもう1匹】

足元用のタックルを少しずつ片付け始めた15:00過ぎにまたまた明確なアタリが出ました。
足元まわりはほとんど根掛かりするところは無いのですが、アタリが多かったところには少し海藻が絡むシモリっぽいところがあるので、注意しながらアワセを入れてリーリングします。
姿を見せたのは、これも30㎝オーバーの良型です。測ってみると33.5㎝ありました。
16:00が最終便になるので、これで気持ちよく終わることにしました。


フロートが効いたのか、3匹目を釣り上げることができました。

【最終釣果】

1月29日 マコガレイ 38㎝

2月12日 マコガレイ 36.5㎝
マコガレイ 36.5㎝
マコガレイ 33.5㎝


2月12日の私の釣果。

【今後の見通し】

例年ですと3月下旬まで釣果がでてるので、今シーズンも釣果情報を確認しながらチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

【食べるのも楽しみ】

持ち帰ったカレイは早速お刺身に。
フグのように薄造りにするもよし、贅沢に少し厚く切って食感を味わうもよしです。
またエンガワはコリコリした食感で格別に美味しいですね。
ポン酢で頂くのがオススメです。


エンガワの味と食感は格別ですね。

その他にもカルパッチョ、昆布締め、そして自家製醤油麹和えも試しましたが、特に醤油麹和えは絶品でした。


昆布締め、そして自家製醤油麹和えが味わい深くて最高でした。

またカレイが釣りたくなります。

【使用タックル】

「中・遠投用」
投げ竿4.25m・33号
ドラグ付き投げ専用スピニングリール
ミチイト ナイロン4号+テーパーライン
遊動式L型天秤使用

「足元・チョイ投げ用」
投げ用ショートロッド 2.4m・20号
ドラグ付きスピニングリール4000番
ミチイト4号
遊動式L型天秤使用

【仕掛け】

港内・湾内カレイアイナメ 13・14号
赤金カレイ2本 14号
セイゴフロート 14号

【まとめ】

今回は兵庫県南あわじ市にある「じゃのひれ筏釣りセンター」さんでの今シーズンの筏カレイ釣りをご紹介しましたが、ここに限らずそれぞれの筏によってルールがあります。
基本的にチヌ釣りをメインに営業されてるところが多いので、投げ釣りが可能かどうか確認して下さい。ライフジャケットを着用し、マナーを守って楽しく釣りをすることが大切です。

じゃのひれさんでもカレイ狙いで上がれる筏は限られてますので、必ず問い合わせして予約して下さい。その際電話での受付け時間も守りましょう。
(詳しくはホームページで)

オーナー投げ釣りフィールドテスター
奥野太郎

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