日本国内の川でサケが釣れる場所は限られています。
遡上する川は多いものの、基本的には資源として管理されているので、捕獲には許可が必要で、守らなくては当然罰則があります。
しかし、ごく一部の川では特別採捕という形でサケ釣りが可能で、今回訪れた石川県手取川もその一つ。
今年もカルティバフィールドテスターの中山隆夫さんにお誘いいただき、11月8日にチャレンジしてきました。
この「手取川サケ有効利用調査」は、サケの増殖事業を妨げない範囲で、サケを利用した食材への活用方法の検討や、 遡上するサケの体長測定などの資料収集を目的とした調査です。
募集制となっており、それに当選しないと釣りはできません。
詳細はこちらをご覧ください。
今回当選したのは右岸。
例年よく釣れるのは左岸ですが、競争率が高くてなかなか当選しません。
以前訪れた際は圧倒的に左岸でしたが、今年は右岸もそれなりには釣れているので、少々期待しての釣行でした。
受付を済ませ、前日の中山さんが下見をした際に上流が良かったとのことなので、上流側の空いている場所へ。
釣りスタートは7:00なので、場所を確保してゆっくり用意していると、目の前でサケが背びれを出して泳いでいるの姿を目撃。
否が応でも期待は高まります。
7:00のチャイムと同時に釣りスタート。
まずはミディアムディープのミノーで反応を見ますが、手前のブレイクまでは底に付かないので、3投で交換。
ボトムをきっちりトレースできるディープダイバーに交換し、一通り探るも反応はありません。
14g~21gのスプーンを小まめにウエイトを替えながらトレースコースを変えて攻めるも同様です。
しばらくすると上流側に入っていた延べ竿の方が1本キャッチされましたが、全体的にはさっぱり。
朝まずめから嫌なムードが釣り場に漂いました。
10時頃でしょうか。
サケが上流に向かって泳いでいる姿を中山さんが発見し、目の前にルアーを何度か通すも反応はなし。
そのサケに上流の延べ竿の方がエサ(サンマの切り身)を流すと、あっさりとヒット。
渋いサケにはエサが強いのでしょうか。
朝から時々サケが跳ねたり、背びれが見えたりとサケの気配は十分にあり、数年前よりは状況が良いので、いつか自分も…とアタリを信じて投げ続けました。
11時過ぎ、ジガーライトホールド1/0で作った自作のフェザーフックをセットしたスプーン18gを対岸ぎりぎりにキャストし、流れに乗せてボトム付近を転がすと、すぐに対岸のかけ上がり付近で「クンッ」と待望のアタリ。
すぐ合わせると激しく首を振る感覚があったので、流れに乗られる前に一気に寄せることにしました。
意外と素直に流心を越えてくれたので安心していると、手前まで寄せてくると急に暴れだし、前回釣ったサケとは比較にならないほど走り回りました。
しばらくやり取りしましたが、自分でランディングするのは時間がかかると判断し、周囲の方に迷惑をおかけするのは忍びないので、中山さんにネットを依頼。
一発で取り込んでくれたのは65cmほどの遡上したばかりの非常に綺麗なサケでした。
今回通常のスプーン用の専用フックを使わず、あえてジガーライトホールドでフェザーフックを自作したのは、スプーンはボトムを転がすことが多いため、鈎先が損傷しやすく、せっかくバイトがあっても鈎先が損傷している状態ではフッキングミスにつながる可能性があり、少しでも鈎先の損傷を減らしたいので、強くて硬いタフワイヤー素材を採用しているジガーライトホールドを使いました。
また、手取川のサケ釣りではスプーン+タコベイトが主流で、私もいくつかは用意しましたが、個人的にトラウトでタコベイトを使うのは何となく格好良くないので、フェザーフックを自作したのです。
その後もスプーンをメインに探り続けましたが、特に何もなく、15:00過ぎに納竿としました。
当日右岸では67人で14匹の釣果があり、釣獲率は0.21と厳しいものとなりました。
一方左岸は19名で32匹、釣獲率は1.68と好調。
厳しい右岸のわずか1バイトをヒットに導けたのは、自作フックのおかげだと思っております。
恐らく来年もサケ釣りをする予定ですが、手取川だけではなく、今年はコロナウイルスの影響で中止となってしまった新潟県三面川にもチャレンジしてみたいと思います。
■タックル
ロッド:レイズRZ87H
リール:イグジストLT4000-CXH
メインライン:PE1.2号
リーダー:フロロ8号/1ヒロ
スナップ:耐力スナップ#1.5
スプーン:18g
フック:ジガーライトホールド1/0
スタッフ 西浦伸至