鮎釣りを始めてからようやく一人で行けるようになったのがホームリバーの揖保川。
鮎釣りって川に入るまでが結構いろいろあります。オトリ鮎や入川券を購入して、オトリ鮎も元気がいいものを選んで、自分で活きを殺さぬよう専用の活かせカンにいれて…オトリ鮎の取り扱い方だけでもオトリ屋さんに素人と見透かされそうで、、、涙
川に入るのにどこに車止めてとか、先に川に先行者がいればどの程度の距離を保たなきゃいけないとか…気が弱いのでどうもなかなか。
でも揖保川をホームリバーとして単独釣行を経験すれば、意外に皆さん優しく教えていただくこともあり。ほかの川へも躊躇なく行けるように。
そんな鮎釣りを指南してくれた揖保川ですが今期はシーズン当初から絶不調の評判が。
申し訳なく思いながらもここまで一度も釣行なし。
ようやく少し復調??とのうわさを聞いて単独釣行決行しちゃいました。
評判によると数はでないが型はいいとのことで前夜から仕掛けやらハリやらの準備! 釣りの楽しみはこの前日からのワクワク感!
いい想像ばかりを膨らませて…特に鮎釣りは毎回前夜は興奮とワクワクでいまだにあまり寝れない、、、(永遠の少年?)
大きなアユを妄想して仕掛けも少し強めを用意、複合ライン(金属と新素材の掛け合わせ)0.06号とフロロの0.2号、ハリも掛かりの良さ重視の”一角“と”楔XSP“、バラシも心配して”秀尖“をそれぞれ7.0号と7.5号の3本、4本を用意。
手前みそですが今の鮎釣りは本当に準備が楽です、一昔前はややこしい仕掛けも基本すべて自作、ハリもバラバラのハリを3本や4本と自分で結んでアロンで止めてと大変(だったそうです)。今ではすべて我々メーカーがすべて作った”完全仕掛”や”イカリ”を販売しているのでそれを選ぶだけ。作りもしっかりしているので心配なく使っていただけます。
だから鮎釣り始めるのは決して難しくない! 私なんか仕掛けやイカリを自作するなら鮎釣り始めておりません!!(自作もきっと楽しいんだと思いますが)
興奮で眠れないと言いながら正直あまり釣り人も少ないだろうとゆっくりスタートで9時過ぎに現地に着くと、既に朝一入ろうと妄想していたポイントには4、5人の先行者が…ちょうど上がってこられた先行者に釣果を訪ねると2時間で1匹で場所移動するとのこと。
だいぶ妄想とは違う感じでしたがとりあえずいつもの鮎茶屋正起さんでオトリ鮎2匹と日券を購入して、先行者のいない少し川上へ。
状況的に釣れないだろうとオトリ鮎を弱らせないように意識しながら、少し流れのある深場で無理させずに泳がすこと1時間、、、何もなし、、、、、、、、、、、。
だいぶオトリ鮎が泳がなくなってきたのでどうしようかと泳がせながら考えていると、突然目印が下流へギューンと飛ばされて1匹目がかかりました!
特に1匹目は後に続かせるためにも必ず取らねばならぬ!という教えを思い出し、慎重に下りながらもネットイン!!評判通り22㎝くらいの良型野鮎さまが釣れてくれました!!!
さあて、妄想ではここからバタバタと釣れるはず…と意気込んで元気な野鮎さまをあちらこちらと泳がせますが、、、、、、、何もなし。
2時間たっても何もなし。
さすがの野鮎さまもヘロヘロに。
午後のためにと一度休憩いただいてオトリ鮎1号で…それでも無し。
そうこうしている間に周りも釣り人も釣れていないのか朝一に入りたかった瀬のポイントも空いていたので、決心して川下の強い瀬に移動。
野鮎さま1号も少し復活していたので無理やり強い瀬の中で泳がすも…すぐに弱ってきたのでついにオトリ鮎2号出動で瀬の中へ。
更に何もなし。
いよいよ最悪の方の妄想に近づいてきた感じが…。
オトリ鮎2匹、野鮎さま一匹すべてヘロヘロ。
かろうじて泳ぎそうなオトリ鮎1号に期待しながら、さすがに瀬の中は無理そうなので岸際の浅いチャラチャラの波立ち付近を期待せずに泳がせながら、あと30分だめなら帰るしかない状況だなーと考えていると目印がギューンと下流へ!!!!!!!
またまた慎重にネットインしたのは20㎝くらいのオトリごろ!!!
本気でオトリ鮎1号さまと掛かってくれた野鮎さま2号にはお礼を言いましたよ!
“ホンマにありがとう、これでもう少し頑張れる!!!!!”
もうこうなったら釣れていただいた野鮎さま2号を強い瀬の中で泳がせる玉砕作戦!と早速泳がせていると今度はギューーーンと走るアタリが!!!
瀬の中で掛けるとこれまたシビれるくらいの引きと緊張感!
追いかけながら引き抜いたのは23㎝を超えるこれまた良型野鮎さま!
もうこうなったら調子に乗って更に瀬の奥側に無理やり入れる。
瞬間移動かのように目印が3mほど手前に!!
何これ?と思っているとまたまた下流に走り出した!
アタリじゃん!!
これも23㎝の良型野鮎さま4号!
いやーまさに地獄からの生還な状況で楽しいのなんのってもう!!
この後も50mほどの瀬を釣り上がり4匹の良型野鮎さまを追加!
もうすでに満足な状態で時間も既に17時前。瀬も上がりきるところだったので、そろそろ終わろうかと思いながらも瀬の上の瀬肩が何となく良さそうなので立ち位置を対岸に変え、5分だけ流して帰ろうかと岩の手前側にいれた途端に更に強烈なドーーンという衝撃とともに目印が瀬の下流10mまでまたまた瞬間移動!!
完全に不意を突かれて竿はのされた状態で…仕掛けが切れるかも??と思いながら必死で下っても瀬の中なので思うように下れずに、、、覚悟して一気に瀬の中10m下から竿を立て直して引き抜く事に、、、、。
なんか今思えばスローモーションのように飛んでくる野鮎さまを見ながら必死に!ドーンとネットに感じる心地よい重量感を感じながらネットイン成功でした!
やはり最後はドラマが待っていました、最後に釣れてくれた野鮎さま9号はその日最大の25.5cm!!!
へたくそ初心者ながら地獄な状況からの生還などドラマチックなメモリアルでちょうこうとスリリングな釣行となりました。
釣れても釣れなくても何か楽しく感じられるのが鮎釣りの最大の魅力のような気がします。難しく、トラブルだらけの釣りだからこそ今回みたいなドラマも生まれるのかな?と思います。
本当に便利に簡単にできるようになった鮎釣りはぜひ一度チャレンジしていただいても損はない釣りです!!
スタッフ 曽山雅人