皆さん、寒い日が続いておりますが釣りに行ってますか。
私は1月2日、3日と愛媛県中泊と矢ヶ浜の磯へ、14日にも矢ヶ浜へ赴き、ひとまずグレ釣りを満喫。
その後、ジャパンフィッシングショー、フィッシングショーOSAKAなどのイベントや他の仕事が週末の度に続いたため、釣りは一旦お休みとし、2月10日~11日にかけてやっと松山沖にタイラバと船メバル釣りへ。
そして2月15日~17日にかけては、かねてより計画をしていた長崎県男女群島へ行ってきたところです。
2019年はこのような釣行スケジュールで始まりましたが、今回は記憶に新しい男女群島のレポートをさせていただきます。
まず、男女群島をご存知じゃない方は、読んで字のごとく、男と女が妖艶に交わる神秘的な島と勘違いされるかもしれませんが(笑)、実際は磯釣師なら一度は行ってみたい、上物良し、底物良し、青物良しと、何を狙っても一発大物が期待でき、ある意味、未だかつてない大型魚と交じり合うことが可能である神秘的なとこです。
そこへ向かうべく、14日の24時、兵庫を出発し、翌日の午前9時、長崎県平戸港へ到着。メンバーは私を含めて6人で、このメンバーとは毎年、男女群島へ行く間柄です。
午前10時、平戸港をキングチャレンジャーで出港し、轟音を響かせ約4時間の行程で男女群島へ。
既に北西寄りの風が強く吹きつけており、期待していた西面向きの磯に渡ることはできず、安全を見越して東面向きの男島に位置する八女瀬(やめせ)周辺から降ろしていきながら女島方面へと走り、そこで船長より「2時間だけやけど”下の赤瀬”へ行ってみるか」と予想だにしないうれしい一言が。
迷わず「下の赤瀬」へ上がることに。
「下の赤瀬」は女島周辺では「サメ瀬」「沖の赤瀬」に並ぶA級磯で、渡れるだけでも幸運なことです。
2時間の結果は口太グレ数匹で終わりましたが、たとえわずかな時間でも、私にとっては良い思いでとなりました。
とにかく、私は各地のA級磯巡りに目が無いのです。
それからは風とウネリの影響を受けにくい女島の「二重鼻の奥」へ移動し、初日の夜釣りに備えました。
とは言うものの風は舞い込み、おまけに3~4ミリほどの雨も降りつけ気温もグッと下がり、最大限の防寒を施していても体温はグングン奪われる始末。
寝ることもできないので、ただひたすら雨が止むことを望み、一分でも早く夜が明けてくれることを願いながら、一睡もせず夜釣りに徹しました。
そんな悪状況の中、男女ならではの50cmクラスの丸々太ったゴマ鯖や、大型では無いものの狙いの尾長グレを釣り上げることができました。
フックは万が一の大型に備えて、強靭強度に優れる「ザ・ロック10号~12号」を使いわけ、少ないアタリを確実に掛けることに意識してのセレクトです。
このような悪天候の中、初日の夜釣りは終了し、2日目の朝を迎えるころには雨もやみ、変わりに風が今まで以上に強く吹きつけてきましたが、夜雨の冷たさに比べればかわいいものです。
そして、軽く食事を済ませ、気合を入れ直し、ひとまず夕方まで釣りに集中します。
夜釣りと違って日中はターゲットも口太グレが主体となるのですが、時折良型の尾長や得体のしれない他魚種もヒットすることを想定し、仕掛は「ザイト磯フロロ2.5号~3号」に「身軽グレ7号」や「ザ・ロック7号」などを状況に応じて使いわけていく作戦です。
エサを撒くと直ぐに30cm前後の口太グレが釣れ、「オッ、今日はグレが夕方まで入れ食いするか」と淡い期待をしたのですが、時間が経つにつれキツ(イズズミ)やタカベなどのエサ取りが暗躍し気まずい雰囲気に。
男女だから最低でも口太グレがエサ取りになるだろうと高をくくっていただけに、予想外の始末。
「これではアカン」と思い、まず、マキエの打ち方を変えてみます。
磯際に配合材を混ぜたマキエを大目に打ちエサ取りを寄せ、少し遠めのポイントにはオキアミの粒だけをシャク1杯分だけ撒き、仕掛もハリス2号に「身軽グレ7号」、00号のウキにノーシンカーとし、沈下スピードを極力ゆっくりするよう調整し、オキアミの粒と馴染むように狙ってみると、この作戦が見事ハマリ再びグレを食わすことへと成功。
キツやタカベなどはマキエより早く落下していく仕掛に過剰に反応する傾向があること、配合材入りのマキエよりオキアミ粒だけのほうが落下するスピードが遅いことから、スローにゆっくり仕掛を馴染ますことが吉になったと思われます。
「身軽グレ」、改めて思うのですが、軽さが実感できる優れものです。
ただ、終日この釣り方で口太グレを永遠と釣るのもなんなので、一旦ポイントを休め、前日からほぼ一睡もせず、本日の夜釣りに備えることも加味して、2~3時間休憩することに。
休憩を終え、再び先ほどの方法でグレを狙いますが、せっかく男女まできてずっと同じことをしてもつまらないので、次は遠目にエサ取りを寄せるマキエを打ち込み、磯際にオキアミの粒だけをパラリと撒き狙ってみると、グレ交じりに45cm弱の石鯛が食いついてきました。
それも1枚だけでなく、5~6回ほど食いついてきたので男女の石鯛の濃さには頭が下がります。
あの手この手で様々な魚を狙いながら楽しんでいると、辺りが薄暗くなり始め、楽しみにしていた夜釣りへと突入。
前日同様、「ザ・ロック10号」に電気ウキは1号とし、ウキ下を2ヒロ半の浅めに設定。
磯際に仕掛を馴染ませ待っていると、40cmほどの尾長が早速ヒットするが後が続きません。
そこで、日中に狙っていた軽い仕掛に変更すれば反応がでるかと思い、Bの電気ウキに変更し、夜釣りの尾長狙いでは強度面で不安を感じるも、あえて「身軽グレ7号」とし、ウキ止めがウキに馴染めばゆっくり沈んでいくよう調整すると、一気にラインが走りました。
「身軽よ、伸びるな!折れるな!」と願いながら慎重に浮かせてきたのは、50cmにほぼ近い尾長でした。
狙いの60cmには程遠いものの、軽仕掛が的中し最高にうれしい瞬間でした。
本来ならば重たいウキを使って磯際に仕掛を沿わすような釣り方が夜釣りの尾長狙いの鉄板ですが、軽い仕掛を沈めても釣れることが判明したことが自分にとってなによりの情報となり、「身軽グレ」でも慎重にやり取りすれば、50前後の尾長も取り込めることも良い収穫となりました。
それからも60cmクラスが掛かることを願いましたが、願いは通じず、50cmまでの尾長、ゴマ鯖などは掛かり、夜釣りを楽しめました。
そして、夜も明け、納竿の9時までは口太グレを追加して、心地よい疲れの中、男女群島を後にしました。
今後の男女群島ですが、3月一杯まではグレは安定して狙うことができるとのことです。
天候に恵まれれば、60cmクラスの尾長もまだまだ狙えます。
ぜひ皆さん、一発大物狙いで男女群島へお運びください。
男女群島、最高やでぇ~。
スタッフ 萩田大輔