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スーパーライトクラスジギングフック「レーシングスペック」について

こんにちはスタッフの藤岡です。
今回は釣行レポートでなく、新製品のご紹介となります。

カルティバ ジガーライトシリーズにいよいよスーパーライトクラスのジギングフックが登場いたします。
フィッシングショーやOWNER MOVIEをご覧の方は既にご存じかと思いますが、赤ムツや太刀魚を釣るために開発された専用モデル【レーシングスペック】通称RSというフックがいよいよリリースとなります。
このRSはテスト中の早い段階から展示会や映像に露出していたために、有難いことに多くのお問い合わせをいただいております。
発売前に少し掘り下げてRSの企画意図やラインナップ、お勧めのセッティングなどをご紹介したいと思います。

【レーシングスペック 中深海チューン RS-15】
先ずは中深海チューンから説明させていただきます。
企画意図
今まで弊社のラインナップにおいて、赤ムツジギングを代表する中深海ジギングではジガーライトホールドというフックを使用されるケースが多くありました。
ホールドは文字通り魚をロックする機能に優れており、数百m巻き上げるこの釣りにおいて、バレ難さは圧倒的な優位性をみせました。

とくに産卵前の荒食いやカップリングの時など、ジグを積極的に追いかけるような状況下では、その自重をも活かし
セミロングジグで飛ばして誘う釣り方には、ジグに沿いやすくフックのケラレも少ないためミスバイトを防ぐなども機能面も発揮します。

まさに鉄壁と思えたフックでしたが、実は対応できないシチュエーションも存在しました。
それは産卵を終えたアフター時期や厳寒期、低活性状態による状況でした。
この状態の赤ムツは殆どの場合、当たりはロッドに出るような激しいあたりは少なく、興味本位でジグを見に来たり、すこしちょっかいを出す程度。
しつこく追いかけることも少ない活性だと私は感じております。

当たりの出ない当たり
これをヒットに持ちこむためには、ジグのそばに常にフックが寄り添ってないとショートバイトは拾えません。
誘っても追ってもこないターゲットに対し、ボトム付近でいかに定位させ細かなアクション操作が求められます。
イメージとしては、ボトムに追い詰められた魅力的で危険性の無いベイトを演出する。ですね。
それを演出するには、ジグ操作もフッキングにも圧倒的な軽さが必要でした。

今回このRSに課した主な機能は
①止めやフォール時にしっかりとフックが寄り添うこと
②ちょっかいを出しにきたターゲットの弱バイトでもフックが吸い込まれること
③細かいアクション操作でも、ジグ本来の性能を引き出せること

この上記の機能にプラスしてジガーライトホールドで培ったホールド性能や、弊社の鮎製品やライトゲーム製品でのしなりを使ったノウハウも移植し、アフターや低活性時にも対応できるフックが誕生いたしました。

セッティング
RSのお勧めのセッティングはフロント2本+リア4本がお勧めです。
4本セッティングでもジグ操作や動きを邪魔することなく扱うことが出来ます。
2枚潮や300m以深など状況によってフロント2本+リア2本でも可能ですが、非常に極細なフックのため身切れを防ぐためにも4本をお勧めします。

また長さもショートのほうが相性がいいように感じます。
フックの自重が非常に軽いため、バイト時にフックが飛ばされにくいもしくは、ジグの傍に沿いやすくフッキングに持ち込みやすいといった点となります。
フックサイズは1/0 2/0 3/0 3.5/0 の4サイズ

ホールドとの使い分け
前述したとおり、産卵前の荒食い時期やカップリング時など比較的ジグを追いかける状況では、自重がありホールド力に優れたジガーライトホールドをお勧めします。
セッティングはセミロングジグを中心とし、やや長め~長めの吸い込み重視。 フロント2本+リア2本でやや強めのジグ操作にお勧めです。

一方、RSはアフターや産卵に関係しないニュートラルな時期、低活性時などにお勧めとなります。
あくまで掛け重視のフックとなりますので、ショートジグ中心に止めやフォールを多用する繊細なジグ操作を行うときの相性は抜群となります。
セッティングはショートが基本となり、なるべく多本セッティングを推奨します。

 

続きまして
【レーシングスペック 太刀魚チューン RSBL-15】
今回RSの開発にあたって、赤ムツのアプローチや捕食など非常に近しいターゲットとして参考にしたのは太刀魚でした。
私の住まいが兵庫県とあって赤ムツジギングを毎回行うには非常に労力やコストがかかりますが、太刀魚は大阪湾で身近に釣れるターゲット。
RSの企画開発においてなくてはならない存在と位置付けていました。

企画意図
前述したとおり、赤ムツジギングと非常に似た側面をもつターゲット。
捕食の際、歯を使って捕食することや興味本位でジグの傍に寄ってきやすいなど、多くの共通点がありました。
そのため近海にてRSのテストをおこなった際に、一番驚かされたことは
圧倒的に太刀魚が釣れる
といったことでした。
それも何回も、行くたびに、毎回同じように釣れてきます。

社員同士でテストを行った際もRSを使ったメンバーばかりに集中して釣れることから現在では社員の中では、RSしか使わなくなってしまうほどの釣果差が生まれてしまいました。
今まで拾えてなかった弱バイトが自動的に掛かるフック。
私もここまでフックによって釣果が変わるターゲットだとは思いもしませんでした。
これは絶対に製品化すべきだと強く感じましたのを覚えています。

セッティング
こちらも同様にショートのセッティングの相性がいいようです。
ただし、水深が浅く手返しの効率化もはかるためフロント2本+リア2本のセッティングがお勧めです。
フックサイズは3/0 4/0 5/0 の3サイズ。
ドラゴン級も見据え、中深海チューンに比べやや線径も太くし耐性も向上しております。
またメッキはSWマジックフッ素を使用。
従来のフッ素メッキより約3倍の耐食性を持ち、摩擦係数もおさえます。

太刀魚チューンには特別にフッ素加工を施してるには理由があります。
①太刀魚ポイントは河川河口の沖が多く2枚潮になりやすい
②ウルトラライトタックルを使用する人が多い
③使用ジグは100g~160gの軽めが多い
④水深が100m以浅と比較的取り込みに時間がかからない
など、実は当たりが伝わりにくくフッキングに持ち込みにくい
この釣りを考慮して、必要不可欠と判断しフッ素メッキを採用しました。
※裏技として赤ムツジギングにおいて、日本海側の水深100m台の浅場や強烈な2枚潮時にもお勧めします。

 

以上、長くなりましたがレーシングスペックの開発の話をさせていただきました。
まだまだ話足りないことはありますが、展示会や現場であった時にでもぜひとも聞いてやってください。
また他の製品にも深いストーリーはありますので、機会があればゆっくりご紹介させていただきたいと思います。

最後になりましたが、今回のレーシングスペックの開発に当たり、多くの釣り師様、店舗スタッフ様にご協力いただきました。
この場を借りて、深く感謝申し上げます。

 

スタッフ 藤岡裕樹

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